コラム
ホーム » コラム » 不倫 » 不倫の証拠一覧|立証に必要なものと集め方・違法の線引きを元裁判官が解説

不倫の証拠一覧|立証に必要なものと集め方・違法の線引きを元裁判官が解説

不倫の証拠一覧|立証に必要なものと集め方・違法の線引きを解説

不倫の慰謝料請求や離婚で必要になるのは、性的な関係があったことを示すか、強く推測させる証拠です。

不貞行為そのものを写した写真や動画までは求められませんが、2人で食事をしただけの写真では足りません。

足りるかどうかを決めるのは枚数ではなく、突きつけたあとに相手から出てくる反論に耐えられるかどうかです。

しかし、確証がない段階で手元の証拠が足りているのかを見極めるのは、難しいでしょう。

この記事では、何が証拠になるのかの一覧から、集め方と残し方、違法にならない線引き、そのあとの進め方までをお伝えします。

【この記事の結論】
不倫の慰謝料請求や離婚で必要なのは、性的な関係を示すか、強く推測させる証拠です。直接の写真や動画がなくても、ホテルへの出入りや外泊、やり取りを時系列でつなげれば認められる場合があります。足りるかどうかは証拠の量ではなく、相手の反論に耐えられるかどうか(不倫関係にあったことが十分に推認されるかどうか)で判断されます。また、不貞は法律上の離婚原因の1つですが、離婚が認められるかはほかの事情も含めて判断されます。相手を問い詰める前に、いま手元にあるものから確保しておきましょう。

不倫・慰謝料請求のお悩みは、弁護士法人リット法律事務所にご相談ください

法律トラブルは、早い段階で弁護士に相談するほど、取れる選択肢が広がります。
「弁護士に頼むべきかわからない」という段階でも、まずは状況をお聞かせください。

  • 状況を整理して、今やるべきことをお伝えします
  • 相手方との交渉を弁護士が代わりに行います

お問い合わせはこちら

不倫の証拠として有効なもの一覧|何を証明できるかで整理

不倫の証拠として有効なもの一覧|何を証明できるかで整理

不倫は法律上の用語ではなく、問題になるのは「不貞行為」があったかどうかです。

不貞行為とは、配偶者以外の人と性的な関係を持つこと、つまり性交または性交類似行為のことです。

裸で抱き合うような行為が含まれると判断されることもありますが、肉体関係を伴わないキスやハグ、2人での食事、手をつなぐといった行為だけでは通常認められにくいです。

どこまでが不倫にあたるのかは、下記の記事で解説しています。

関連記事:【元裁判官が解説】「どこからが不倫や浮気になる?」「風俗は不貞行為になるの?」~不貞慰謝料が認められる場合と証拠の収集方法について~

なお、民法は「配偶者に不貞な行為があったとき」を裁判上の離婚原因の1つとして定めているため、相手が離婚に応じないときにも証拠は必要になります。

ただし、証拠がそろうことと裁判で離婚が認められることは同じではありません。

不貞行為があった場合でも、裁判所は一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却できるとされています(民法770条)。

証拠の種類主に証明できること単独での限界
LINE・メール・SNSのやり取り相手が誰か、いつ、どんな関係だったか親密さが分かるだけでは足りない
写真・動画行動そのもの。ホテルへの出入りなら有力食事や外出だけでは肉体関係を裏付けない
クレジットカードの明細・レシート特定の日時に特定の店舗で支払いがあったこと誰と何をしたかは示さない
通話履歴連絡の頻度と時間帯会話の中身は分からない
カーナビ・ETC・ドライブレコーダーの履歴車の移動先と時刻同乗者は示さない
念書・示談書、不貞を認めた録音本人が不貞を認めたこといつ誰との不貞かが分からないと弱い
探偵の調査報告書尾行で確認した行動報告書があるだけでは足りず、日時・場所・対象者の記載が具体的でないと評価されない
GPS・位置情報の記録所在地と滞在時間誰といたかは示さない。手に入れ方も問題になる
避妊具、第三者の証言性的な関係をうかがわせる事情相手や時期を特定できない
妊娠・中絶に関する記録妊娠や中絶があったこと相手が誰か、いつの行為かは示さない

単独でも有力な証拠|不貞行為そのものを示すもの

不貞行為の場面そのものを写した写真や動画は、性的な関係を直接示すため、単独でも有力な証拠とされることがあります。

ただし現実には、こうした写真や動画が手に入ることはめったにありません。

本人が不貞の事実を認めた会話の録音や、署名入りの念書・示談書も、認めた内容がはっきりしていれば、それだけで足りる場合もあります。

いつ誰との不貞を認めたのかが読み取れない書面はあとから争われるため、日付や当事者、いつの出来事かが書かれているかを確認しましょう。

組み合わせて不貞行為を示す証拠|ラブホテル・外泊・やり取り

実際の請求で中心になるのは、これらを組み合わせた証拠です。

ラブホテルへ2人で入り、一定の時間が経ってから出てくる写真や動画は、不貞行為の場面が写っていなくても有力な証拠になります。

宿泊を伴う旅行や、相手の自宅への深夜の出入りと翌朝の退出も同じです。

LINE・メール・SNSのやり取りは、肉体関係を前提にした内容やホテル・外泊の約束が含まれていれば有力です。

一方、好きだ、会いたいといったやり取りだけでは、親密だったことしか分かりません。

妊娠や中絶に関する診断書や領収書は、それだけでは相手も時期も分からないため、本人の説明や同じ時期のやり取りと合わせて初めて証拠になります。

妊娠・中絶に関する診断書や領収書は、病歴や診療情報を含む要配慮個人情報にあたり得ます。

本人の同意なく取得・閲覧した場合にどのような責任が生じるかは、取得方法などによって異なるため、弁護士へ確認してください。

単独では立証しにくい証拠

単独では不貞行為を証明できなくても、時系列でつなげると意味を持つ証拠があります。

通話履歴、クレジットカードの利用明細、ホテルのレシート、カーナビやETCの履歴、GPSの位置情報、2人での食事の写真などです。

例えば、特定の日時にホテル周辺で支払いがあった明細と、同じ日の外泊、その前後のやり取りが重なれば、全体として不貞行為があったと認められる場合があります。

1つずつ見て諦めず、日付でつなげられないかを確認してみましょう。

不倫の証拠の集め方|証拠力を落とさない方法

不倫の証拠の集め方|証拠力を落とさない方法

証拠は、手元にあるものから確保するのが基本です。

集めるときに押さえておきたいのは、次の3点です。

  • 加工や編集をしないこと
  • 日時と相手が特定できる形で残すこと
  • 相手が触れられない場所で保管しておくこと

メッセージ・SNSはスクリーンショットと画面遷移を残す

メッセージやSNSのやり取りは、スクリーンショットだけで済ませず、画面遷移も残しておきましょう。

スクリーンショットは切り取りや加工を疑われやすく、その1枚だけでは前後の文脈を示せないためです。

相手のプロフィール画面から本文まで、別の端末で動画を撮りながらスクロールしておくと、送受信の日時とアカウント名を含めてつながった形で残せます。

ただし、動画も編集できますし、端末内の元データの代わりになるわけでもありません。

端末やアプリ内のデータ、バックアップが残っているかも、あわせて確認しておきましょう。

明細・レシート・履歴は日付と場所が分かる形で保管する

クレジットカードの利用明細、レシート、カーナビやETCの履歴は、金額と日付と店舗名が読み取れる形で保管しておきましょう。

原本があれば原本を保管し、戻す必要があるものは撮影して残します。

ただし、配偶者名義のカード明細や勤務先の出張記録は自由に取り寄せられないため、必要なら弁護士に相談しましょう。

証拠は複製し相手が触れない場所へ移す

集めた証拠は、ご自身名義のクラウドや実家など、配偶者がアクセスできない場所へ複製を保管しておきましょう。

共有のクラウドストレージや家庭内の共用パソコンに置いたままにすると、削除されたり、こちらが動き始めたことを察知されたりするためです。

あわせて、撮影したデータには手を加えないようにしましょう。

都合の悪い部分を消したり、見やすくするために加工したりすると、真正さや信用性を争われ、証拠としての評価が下がるおそれがあります。

また、ほかの証拠の信用性にも影響しかねません。

なお、相手方の名義で念書や示談書を作った場合は、私文書偽造罪などにあたることがあります(刑法159条)。

証拠集めで違法になる行為・ならない行為の線引き

証拠集めで違法になる行為・ならない行為の線引き

証拠がほしいあまり踏み込みすぎると、こちらが損害賠償を請求される側に回り、交渉全体で不利になります。

行為ごとに、どこからが問題になるのかを見ていきましょう。

配偶者のスマホを見る|閲覧とログインで扱いが変わる

配偶者のスマートフォンは、端末に保存されたメッセージを見る行為と、IDやパスワードで外部のサービスへログインする行為とで、法律上の扱いが変わります。

単に端末に保存済みのデータを見るだけであれば、不正アクセス禁止法が禁じている行為には当たらないと考えられています。

一方、配偶者のIDとパスワードを無断で使ってSNSやメールへログインする行為は違います。

同法が禁じる不正アクセス行為にあたる可能性があり、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になり得ます(不正アクセス禁止法3条・11条)。

メールの転送設定や、位置情報を取得するアプリの導入も、無断でログインして設定していれば同じ問題になり、そうでない場合も、ほかの法律違反やプライバシーの侵害が問題になります。

刑事罰に至らない場合でも、無断で中身を見る行為はプライバシーの侵害になり得るため、迷う段階で弁護士に相談しておきましょう。

不倫・慰謝料請求のお悩みは、弁護士法人リット法律事務所にご相談ください

法律トラブルは、早い段階で弁護士に相談するほど、取れる選択肢が広がります。
「弁護士に頼むべきかわからない」という段階でも、まずは状況をお聞かせください。

  • 状況を整理して、今やるべきことをお伝えします
  • 相手方との交渉を弁護士が代わりに行います

お問い合わせはこちら

車へのGPS・紛失防止タグ|刑事・民事の責任を問われることがある

配偶者の車や持ち物に無断でGPS機器や紛失防止タグを取り付け、位置情報を取得する行為は、刑事と民事の両面で責任を問われることがあります。

刑事責任の面では、ストーカー規制法が承諾のない位置情報の取得を規制の対象に含めています。

2021年の改正で車などへの取り付けが加わり、2025年12月30日施行の改正では、紛失防止タグを用いた位置情報の無承諾取得等も規制対象に加わりました。

ただし、処罰されるのは、つきまとい等を反復してストーカー行為にあたる場合や、警察の禁止命令に違反した場合です(ストーカー規制法18条・19条)。

この法律が対象にしているのは相手への好意や恨みの感情から行う行為のため、夫婦間の証拠集めが必ずしも違反になるとは言えませんが、目的や繰り返し方によっては対象になり得ます。

民事責任の面では、たとえ刑事罰に至らない場合でも、無断で位置情報を取得する行為がプライバシーの侵害として損害賠償の対象になります。

探偵業者に依頼して行わせた調査であっても、承諾なく位置情報を取得すれば違法と判断されることがあります。

取り付けのために車の内装を壊せば器物損壊の問題も生じるため(刑法261条)、共有名義の車だから問題ない、とは言えません。

不倫相手の自宅やホテルの部屋に立ち入る・盗聴器を仕掛ける

正当な理由なく他人の住居や、ホテルの客室のように管理されている場所へ立ち入れば、住居侵入罪にあたる可能性があります(刑法130条)。

盗聴器を仕掛ける行為も、設置のために立ち入れば住居侵入にあたるほか、他人同士の会話を無断で録ること自体がプライバシーの侵害として損害賠償の対象になります。

自分が加わっている会話の録音は処罰の対象ではない

自分が当事者として参加している会話であれば、相手に無断で録音すること自体を処罰する規定はありません。

他人同士の通信を無断で聞く行為とは違い、通信の秘密の問題も生じないためです。

配偶者に事実を確認する場面の録音は本人が認めた内容を残す材料として有力で、冒頭で日付を口に出しておくと、いつの会話かをあとから示しやすくなります。

一方、自分がいない場所で他人同士の会話を録る行為は、プライバシーの侵害にあたりやすくなります。

違法に集めた証拠は、必ず無効になるわけではない

「違法に集めた証拠は使えない」と思われがちですが、集め方に問題があっても、そのことだけで証拠が使えなくなるわけではありません。

民事の裁判には、刑事の裁判のように違法に集めた証拠を使えなくする明確な決まりがないためです。

裁判例も、著しく反社会的な手段を使い、人格権を侵害する方法で集めた場合には証拠として使えない、という趣旨の基準を示しています(東京高裁昭和52年7月15日判決)。

この裁判自体は、無断で録音されたテープを証拠として使ってよいとしたものです。

ただし、裁判例でも違法に収集された証拠が常に使えるものと判断されているわけではなく、実際に、集め方や、相手の権利をどこまで侵害したかによっては、事実認定に用いることができないと判断されたケースもあります。

そして証拠として使えたとしても、違法な手段で集めれば、こちらが損害賠償を請求され得る立場になります。

必ず無効になるわけではないという理由で、手段を選ばずに動くのは避けましょう。

不倫の証拠はどこまでそろえば足りるのか

不倫の証拠はどこまでそろえば足りるのか

「どこまでそろえば足りるのか」という問いに、枚数や回数で答えは出せません。

足りるかどうかは枚数ではなく反論に耐えるかで決まる

証拠が足りているかどうかは、何枚あるかではなく、相手の言い分を踏まえても不貞行為があったと認められるかどうかで判断されます。

前提として、相手が認めない場合、不貞行為があったことを証明するのは請求する側です。

ただし、不貞行為そのものを写した証拠までは求められず、ホテルへの出入りや外泊、やり取りが複数重なれば認められることもあります。

求められるのは、事情を知らない人が見ても不貞行為があったと納得できる程度の確かさです。

どこまで必要かは場面によっても変わり、相手が認めているならその話を裏づける程度で足りますが、相手が争って訴訟になれば、裁判所を納得させるところまで求められます。

相手から出てくる反論と備えておく材料

証拠を突きつけたときに一般的に言われやすい反論と、それに備える材料を一覧にしました。

相手の反論反論に備える材料
2人で食事をしただけだホテルへの出入り、宿泊、深夜から早朝の出入りと滞在時間
その頃はもう夫婦関係が破綻していた不貞の時期が特定できる証拠、同居や家計の一体性を示す記録
一度きりの過ちだから大きな金額にはならない複数日にわたる接触、前後の行動記録との連続性
その画像は加工されている会話の前後を切らない動画、端末そのものの保全、第三者が持つ記録
その証拠は不正に手に入れたものだ取得の経緯を説明できる記録、自分の端末や共有のアカウントに残っていた履歴
既婚だと知らなかった、独身だと聞いていた既婚だと伝えたやり取り、子どもや家族の話が出ているやり取り、自宅を訪れた事実、共通の知人を通じて既婚だと分かる事情
写っているのは自分ではない人物が識別できる撮影、時刻表示、行動記録との整合

ここに挙げたのはあくまでも反論に備えるための材料であって、そろえれば必ず反論を退けられるわけではありません。

特に見落としやすいのが、夫婦関係が破綻していたかどうかと、不倫相手が既婚だと知っていたかどうかの2点です。

決定的な証拠をつかんでも、不貞の当時すでに婚姻関係が破綻していたときは、特段の事情がない限り不倫相手は責任を負わないとされています(最高裁平成8年3月26日判決)。

不貞と夫婦関係が破綻した時期のどちらが先だったのかは、日付の分かる証拠がなければ立証しにくくなります。

また、不倫相手に慰謝料を請求するには、その相手に故意または過失があることが必要です。

既婚であると知っていたかどうかだけでなく、婚姻関係がすでに破綻していると信じたことに相当な理由があったか、なども、具体的な事情から判断されます。

相手からは、夫婦関係はもう終わっていると聞いていたという反論も出るため、不貞の当時も夫婦の生活が続いていたことを示す記録をあわせて残しておきましょう。

回数と期間は認められるかどうかにも慰謝料額にも影響する

1回の性的関係でも不貞行為にはあたります。

ただし証拠が1回分しかないと、たまたま同じ場所にいただけだ、といった言い訳の余地が残り、交渉では言い逃れをされやすくなります。

内容がはっきりしていれば1回分でも足りることはありますが、できれば複数回分を確保しておくと安心です。

また、回数や、関係が続いた期間は、慰謝料の額を決めるときの判断材料にもなります。

裁判で認められる不貞慰謝料は、100〜200万円程度が1つの目安とされています(大塚正之「不貞行為に関する裁判例の分析-慰謝料算定上の諸問題-」日本加除出版・2022年)。

離婚の有無は慰謝料額の判断要素の一つであり、婚姻期間、不貞の期間・回数、夫婦関係への影響などを踏まえて個別に判断されます。

関連記事:【元裁判官が解説】「不貞・不倫の慰謝料はいくらもらえるの?」「慰謝料の金額の算定には、どのような事情が考慮されるの?」~不貞慰謝料の考慮要素と慰謝料の額について~

不倫の慰謝料請求までの流れ

不倫の慰謝料請求までの流れ

証拠がある程度そろってきたら、いきなり本人に問い詰めるのではなく、請求までの順番を決めてから動きましょう。

順番を誤ると、集められたはずの証拠を失ったり、その価値を半減させたりすることになりかねません。

問い詰める前に手元の証拠を確保する

問い詰めた時点で相手は警戒し、メッセージや通話履歴を削除する、連絡手段を変えるといった動きに出ることが多く、それ以降は証拠を得るのが格段に難しくなります。

早く事実を確かめたい気持ちは自然なものですが、順番だけは崩さないほうが結果的に早く決着します。

確保した証拠をいつ誰に見せるかも、動く前に決めておきましょう。

早い段階で手元の証拠をすべて見せると、相手はそれに合わせて説明を用意できてしまう一方、何も見せなければ事実を認めず、支払いにも応じないためです。

なお、不倫相手の勤務先や家族に見せる、SNSに出すといった形で公表すると、名誉毀損やプライバシーの侵害として、こちらが責任を問われる可能性があります。

弁護士に証拠を見てもらってから請求に進む

証拠を確保したあとは、次の順番で進みます。

  • 弁護士に手元の証拠を見てもらい、どこまで主張できるかを確認する
  • 内容証明郵便などで相手に請求する
  • 示談交渉で金額と条件を決める
  • まとまらなければ調停や訴訟に進む

相手が認めていれば交渉だけで終わることもあるため、必ずこの順序で進むわけではありません。

請求する相手によって進む手続きも違い、配偶者への慰謝料は家庭裁判所の調停や離婚裁判の中で、不倫相手への慰謝料は通常の民事裁判で請求することが一般的です。

なお、不倫相手の氏名や住所が分からない場合も、弁護士に依頼すれば特定できることがあります。

ただし弁護士が引き受けた事件のために行うものなので、特定だけを依頼することはできません。

不倫・慰謝料請求のお悩みは、弁護士法人リット法律事務所にご相談ください

法律トラブルは、早い段階で弁護士に相談するほど、取れる選択肢が広がります。
「弁護士に頼むべきかわからない」という段階でも、まずは状況をお聞かせください。

  • 状況を整理して、今やるべきことをお伝えします
  • 相手方との交渉を弁護士が代わりに行います

お問い合わせはこちら

証拠が集まらない場合の動き方

証拠が集まらない場合の動き方

確信はあるのに証拠がそろっていない段階でも、打てる手はあります。

証拠が足りないまま請求すると、相手に否定されたうえ警戒され、追加の証拠も取れなくなるため、そろう前に弁護士へ相談してかまいません。

時間が経つほど記録は消えていくため、動くなら早いほうが有利です。

本人が消せない記録から当たる

配偶者が削除できる記録が失われていても、クレジットカードの利用明細、ETCの利用記録、勤務先の出張記録のように、本人には消せない記録が残っています。

自分名義のカード明細やETCカードの利用記録は自分で確認できますが、配偶者名義の明細や勤務先の記録は、保存期間や相手先の判断があるため、自由には取り寄せられません。

なお、配偶者の会員ページへ無断でログインして明細を見る行為は、先ほど説明した無断ログインの問題にあたります。

勤務先へ直接連絡して出張の有無を尋ねる行為も、相手の名誉やプライバシーを害したとして責任を問われることがあるため避けましょう。

すでに問い詰めてしまった場合にできること

問い詰めたあとでも、打つ手がなくなるわけではありません。

相手が事実を認めているなら、その場で念書や合意書として書面に残す、認めた会話を録音するという方法があります。

書面には、日付、当事者の氏名、不貞の相手、いつの出来事か、今後についての約束を入れておきましょう。

認めなくなっている場合は、削除される前に保存できていたやり取りや外泊の記録など、消しにくい形で残っている証拠を洗い出します。

どこまで残っているかの判断は難しいので、手元にあるものを持って一度弁護士に相談してみましょう。

不倫の証拠に関するよくある質問

不倫の証拠に関するよくある質問

不倫の証拠集めや探偵への依頼について、相談でよく聞かれる質問をまとめました。

Q:消されてしまったLINEやメールは復元できますか?

A:確実に復元できるとは限らず、端末の種類、削除からどれくらい経っているか、バックアップがあるかによって変わります。

手がかりになるのは、自分の端末やパソコンに残っているバックアップ、機種変更前の端末、クラウドに同期されていたデータなどです。

本人が消せない記録から当たる方法もあるため、どこまで手が届くのかを含めて弁護士に相談しましょう。

Q:キスやハグだけでも不倫の証拠になりますか?

A:慰謝料請求で問題になるのは性的な関係があったかどうかであり、キスやハグだけでは不貞行為とまでは認められないのが一般的です。

ただし、全く無意味ではなく、ホテルへの出入りや外泊の記録と同じ時期に残っていれば、関係の深さを示す証拠になります。

親密さを示すだけの証拠しか手元にない段階でも、何が足りないかを確認するために弁護士に相談してみましょう。

Q:何年も前の不倫でも証拠として使えますか?

A:古い証拠でも使えますが、集められる材料は年月とともに減っていきます。

証拠そのものに期限はない一方、慰謝料を請求できる期間には制限があり、損害と加害者を知った時から3年、不貞行為の時から20年で時効になります(民法724条)。

不貞慰謝料は不貞の事実と相手が誰かを知った時から数えるため、何年も前の不貞でも、知ったのが最近であれば請求できることがあります。

一方、不貞行為から20年が過ぎている場合、相手が時効を主張すれば請求できなくなります。

なお、配偶者への請求は扱いが異なり、婚姻が解消してから6か月が経つまでは時効が完成しません(民法159条)。

ただし、利用明細やETCの記録は取り寄せられる期間に限りがあるため、古い不倫ほど、いま残っている記録を先に押さえておきましょう。

Q:不倫の証拠は探偵に依頼して集めてもらうべきですか?

A:探偵は有効な選択肢ですが、全員に必要なわけではありません。

ホテルへの出入りのように、尾行と撮影がなければ得られない証拠がほしい場合は、探偵への依頼が向いています。

一方、やり取りや明細がすでに手元にあるなら、まず弁護士に相談して、何が足りないのかを確認するほうが費用を抑えられます。

浮気調査の費用には公的な統計がなく、料金の上限もありません。

同じ内容の調査でも業者によって金額が変わります。

東京都調査業協会が2005年3月に行ったアンケートでは、調査員2名・1日6時間・車両費等込みの主な回答区分は、3日間で30〜45万円、5日間で50〜80万円、10日間で100〜160万円でした。

古い調査であり、条件による差も大きいため、現在の一律相場とはせず、個別に見積もりを取りましょう。

ただし1日だけのスポット調査であれば10〜15万円程度からとする解説もあるため、目安として受け取ったうえで、次の点を比べましょう。

  • 必要な証拠を具体的に伝えているか
  • 調査員が何名で、何時間の調査を見込んだ見積もりか
  • 時間制か成功報酬制か。成功報酬の場合、何をもって「成功」とするか
  • 追加費用が発生する条件(延長、深夜、車両・機材、交通費など)
  • 報告書の作成費が見積もりに含まれているか
  • 契約前に、支払う金額の総額と解約の条件について書面で説明を受けられるか

探偵に依頼すれば、どのような方法で調べてもよくなるわけではないため、報告書に何を書いてもらえるのか、どのような方法で調査するのかまで契約前に確認しておきましょう。

Q:探偵費用は相手に請求できますか?

A:全額の回収を前提に依頼するのは避けたほうがよいでしょう。

探偵費用が損害として認められるかは、調査の必要性・相当性や不貞行為との因果関係などを踏まえて個別に判断されるためです。

相手が争っていて、ほかに証拠を得る方法がほとんどなかったかどうかは、判断に影響する要素の1つとされていますが、それだけで結論が決まるわけではありません。

不倫の証拠についてはリット法律事務所へご相談ください

不倫の証拠についてはリット法律事務所へご相談ください

不倫の慰謝料請求や離婚で必要になるのは、性的な関係を示すか、強く推測させる証拠です。

直接の写真や動画がなくても、周辺の事実を積み重ねれば認められることがありますが、足りるかどうかは相手の反論に耐えられるかで決まります。

問い詰める前に手元にあるものを確保すること、そして踏み込みすぎて自分が責任を負う側に回らないことが、この段階での分かれ目です。

弁護士法人リット法律事務所では、不倫の慰謝料請求と、手元の証拠で足りるかどうかのご相談を承っています。

証拠がそろっていない段階でも構いませんので、相手に問い詰める前にお問い合わせください。

不倫・慰謝料請求のお悩みは、弁護士法人リット法律事務所にご相談ください

法律トラブルは、早い段階で弁護士に相談するほど、取れる選択肢が広がります。
「弁護士に頼むべきかわからない」という段階でも、まずは状況をお聞かせください。

  • 状況を整理して、今やるべきことをお伝えします
  • 相手方との交渉を弁護士が代わりに行います

お問い合わせはこちら

監修者

■藤本拓大(ふじもと たくひろ)
弁護士(大阪弁護士会)
弁護士法人リット法律事務所 共同代表

中央大学法学部卒業。司法試験予備試験に合格後、司法研修所(第71期)を修了。
2019年に裁判官に任官し、横浜・松江・東京の各裁判所で約6年間、民事・刑事・少年事件等を担当。
在任中、アメリカ・ヴァンダービルト大学ロースクールにて客員研究員としても活動。
2025年4月に弁護士登録し、現職。
元裁判官としての経験を活かし、不倫・不貞に関する慰謝料請求など、男女問題の案件を担当している。

Xアカウント https://x.com/fujimoto_lawyer

一覧に戻る